青森県の看護師の転職市場の状況と特徴

公益財団法人日本看護協会が運営するeナースセンターの登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書によると、2020（令和2年）度の青森県では、看護職への求職者数598に対して、求人数は244の施設・1050人となっています。

求人倍率は1.76倍と47都道府県中で35番目、全国平均の2.05倍を下回る水準です。

※公益財団法人日本看護協会 eナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書2020（令和2年）度 第1章求職・第2章求人・第3章応募・就職状況より
https://www.nurse-center.net/nccs/scontents/NCCS/html/pdf/2020/202_3.pdf
https://www.nurse-center.net/nccs/scontents/NCCS/html/pdf/2020/202_4.pdf
https://www.nurse-center.net/nccs/scontents/NCCS/html/pdf/2020/202_5.pdf

また、JMAP地域医療情報システムの青森県県の統計によると、2021年11月時点で、青森県内には91の病院と、663の一般診療所があります。

人口10万人当たりの施設数では、病院数が7.35（全国平均が6.49）、一般診療所が53.55（全国平均が69.75）となっています。

全国平均と比較して病院は多く、一般診療所は少なくなっているのが特徴です。

※JMAP地域医療情報システム青森県統計（日本医師会）より　https://jmap.jp/cities/detail/pref/2
※2021年11月時点の地域内医療機関情報の集計値（人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算）

厚生労働省が発表している「令和2年度（2020年度）衛生行政報告例」によると、青森県内の看護師数は13,211と全国で13番目に少なく、人口10万人当たりの看護師数は1067.1で全国平均の1015.4人を上回る水準です。

なお、青森県の看護師の平均年齢は44.5歳です。

※令和２年度（2020年度）衛生行政報告例　令和２年（2020年）末時点【保健師・助産師・看護師・准看護師】　第１表　就業保健師・助産師・看護師・准看護師数及び率（人口１０万対），都道府県別
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000032069431&fileKind=0
※令和２年賃金構造基本統計調査 都道府県、職種（特掲）、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（産業計)（全国～１１埼玉）より
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000032069529&fileKind=0

青森県は本州の最北端に位置し、令和2年現在の人口は約123万人、県の面積は約9,645平方キロメートルで全国8番目に大きい件となっています。

世界遺産の白神山地や三内丸山遺跡などの縄文遺跡群やねぶた祭りなどでも知られています。

第一次産業として農林水産業が盛んであり、特に農業は日本国内有数に生産高を誇っています。平成18年のデータによれば食料自給率は118％となり、北海道や岩手県などともに自給率100％を超える数少ない県の1つとなっています。

代表的な病院としては、下記の病院があります。

• 青森県立中央病院
• 弘前大学医学部付属病院
• 国立病院機構青森病院
• 国立病院機構弘前病院
• 八戸市立市民病院
• 八戸赤十字病院

青森県の看護師の年収と平均給与（統計情報）

厚生労働省が発表している「令和2年度賃金構造基本統計調査」による青森県の看護職の平均年収は下記のとおりです。

平均年収はそれぞれ、看護師が約540万円、准看護師が約358万円、看護助手が約320万円となっています。

看護師の平均年収は日本でも最も高い水準であり、看護助士の平均年収は全国水準を上まっています。

一方、准看護師の平均年収は全国平均を下回る水準です。

※令和２年賃金構造基本統計調査 都道府県、職種（特掲）、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（産業計）全国～埼玉
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000032069529&fileKind=0

青森県の看護師求人に関するよくある質問

青森県の看護師の求人数は多いですか？

青森県の病院・一般診療所の人口10万人当たりの病院数は全国平均と比較して多く、一般診療所数は全国平均よりも少なくなっています。

また、求人を応募する施設数と求人数は全国で6番目に少なく、看護系・医療系の求人倍率は1.76倍で全国平均億2.05倍を下回っています。

これらのデータから青森県の看護師の求人は決して多くないといえます。

ただし、看護師専門の転職エージェントや転職サイトでは、青森県の看護師求人を豊富に取り扱っているため、転職先を見つけやすくなるでしょう。

青森県では看護師が転職しやすいですか？

青森県の看護師求人の求人倍率は1.76倍で、全国平均の2.05倍を下回る水準です。

一般職業紹介における青森県の有効求人倍率が1.10倍（令和3年12月）であり、看護師の求人倍率と比較して低い水準であることから、他の都道府県や他業種・他職種と比較すると転職しやすいといえます。

※一般職業紹介状況（職業安定業務統計）都道府県（受理地）別 労働市場関係指標（実数、季節調整値）より
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000032166004&fileKind=0

青森県で看護師求人が多いエリアはどこですか？

ハローワークで紹介されている求人情報によれば、青森県全体での看護職系の求人（看護師、准看護師、看護助手、保健師、助産師）は789件あります。

そのうち、八戸市の求人が220件（約28%）、青森市が170件（約22%）、弘前市が116件（約15%）、十和田市・五所川原市が27件（約3%）、むつ市が26件（約3%）となっており、6つの市の求人が全体の約74%を占めています。

※ハローワークインターネットサービスでのリサーチの結果（2022年4月2日時点）
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/index.html

JMAP地域医療情報システムの地域別統計によれば、青森県内で病院や一般診療所が多い地域は下記のとおりです。

※JMAP地域医療情報システム地域別統計で調査した青森県の統計のうち、医療機関数（合計）で数が多い5つの市町村の詳細を調査した結果（2021年11月時点の地域内医療機関情報の集計値）
https://jmap.jp/cities/search

上記の結果より、青森市、八戸市、弘前市、十和田市、五所川原市、むつ市では、他の地域と比較して看護系求人が多い傾向にあるといえます。

青森県の看護師の求人が多い業種は？

同じく、ハローワークで紹介されている求人によると、青森県内の看護師の求人が586件、以下准看護師が448件、看護助士が88件、保健師・助産師が35件となり、看護師・准看護師の求人数が圧倒的に多くなっています。

※ハローワークインターネットサービスでのリサーチの結果（2022年2月9日時点）
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/index.html

また、施設別の求人数でみると、病床数20～299の中規模病院の求人が全体の21.7%、病床数200～499の大規模病院の求人が12.8%、訪問看護ステーションの求人が11.6%、一般診療所（無床）の求人が7.5%、会社・事務所の求人が7.2%となります。

上記5つの施設での求人が全体の60.8％を占めているのが現状です。

※ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書2020（令和2年）度 第1章求職・第2章求人・第3章応募・就職状況より
https://www.nurse-center.net/nccs/scontents/NCCS/html/pdf/2020/202_4.pdf

まとめ

今回は青森県の看護師の転職市場の状況や特徴、看護師の平均年収などを紹介しました。

青森県では求人を出す施設数や求人数が全国的に見ても少ない傾向にあり、看護職の求人倍率は1.76倍と全国平均の2.05倍を下回っているため、青森県では他の都道府県と比較して看護系の転職が難しいといえるでしょう。

一方で看護師の平均年収は全国トップの水準であるというのは魅力的です。求人数が多い地域は八戸市・青森市・弘前市が挙げられ、看護師と准看護師の求人が多い傾向にあります。

ナースキャリアチェンジでは、看護師での転職を目指す方ための求人情報サイトを紹介しています。青森県内に気になる求人を見つけられたなら、まずは応募することを考えてみましょう。

また、看護師の転職に関するコンテンツを多数掲載しており、なんとなく転職を考えている方から具体的に転職に向けて行動している方まで、さまざまな方が参考にすることができます。

本記事を参考にして、青森県での看護職での転職を目指しましょう。